2014.09.21
国内視察事業のご報告
9月19日、国内視察事業と致しまして、大阪医療刑務所を訪問致しました。
日本に4カ所ある医療刑務所のうち最も規模が大きく、150人余りが入院しています。受刑者は病気を治す目的で入院しているので、労働はありません。治癒したら元の刑務所に送還されるそうですが、全体の半分が戻り、残りのうち更に半分が刑期を終え出所、残りは亡くなるそうです。ここ数年顕在化している問題は、受刑者の高齢化だそうです。
医療設備は必要最小限のものが揃っている印象を受けました。実際にクリーンルームでの処置が必要な場合や症例によっては、近隣の民間病院に搬送して手術等が行われるそうです。歯科の診察室もありましたが、ここでは週二回、歯科医師が訪れ治療を行なうとの事でした。薬物で収監されている受刑者は、HIVの感染率が高いそうです。
国内視察事業の後、(株)日本ポリグルを訪問致しました。本年度のカンボジア医療ミッションでの浄水装置建設にあたり、ご協力を頂いた会社です。カンボジアに同行して下さった北村様と小田会長にお会いし、現在も浄水装置が順調に稼働している旨を伝えると、とても喜んでおられました。
2014.09.16
東日本復興支援事業並びに9月例会のご報告
9月13日、宮城県気仙沼市にて東日本大震災復興支援事業、仙台市江陽グランドホテルにて9月例会を開催致しました。
【東日本大震災復興支援事業】
気仙沼大谷地区の自治会長に仮設住宅に暮らす彼らの現状や問題点、これからの展望などについてお聞きしました。
まず、震災直後は沢山の団体や人たちが訪れていたのですが、時間と共に徐々に減っていき、3年半経った現在は我々を含めて数える程になってしまったそうです。
また、ここには仮設住宅が186戸あるのですが、現在の入居は140戸程、今年中にさらに10戸が退去予定です。空き家が点在し始めており、ある一定以上減ると仮設内で再度引っ越してまとまる事になるかもしれない、もしそうなった場合は人が住んだ後は嫌だとか、前の人は汚く使っていたからこの部屋には移りたくないとか、新たな問題が発生するかもしれないとの事でした。
仮設住宅は年齢に関係なく、4人家族までは1戸しか与えられません。4.5畳の二間に4人なので、ご飯を食べたら食卓をたたんで、布団を敷かなくてはいけなかったり、勉強するスペースが確保できなかったりと、日々の生活でもストレスがあるそうです。
現在大谷地区の高台移転、災害公営住宅は7カ所計画されているが、そのうち1カ所がようやく整地が始まったばかりで、平成28年3月に整地が終わり、そこから住宅を建て始めるので、実際に移住できるのは更にそれ以降で、まだまだ先の話との事でした。
このような現状でも、4月のお花見と10月の芋煮会(東北特有の行事)は仮設に住む住民が非常に多く参加してくれるので、コミュニティとしてはかなりまとまっている方との事でした。
震災から3年半経った今、時間とともにこの震災が風化して行き、継続して訪問してくれる団体が減った中、我々のように半年に一度訪問してくれるのはとても嬉しいと笑顔でおっしゃってくれた事は我々が今まで継続して行ってきた行動が報われた瞬間でした。
心のケアとして幸脇歴代のときから継続して行っているこの事業は改めて続けて良かったと感じました。
【仙台例会】
例会では、宮城県が平成24年及び25年に行った仮設住宅入居者を対象にした健康調査結果の概要を発表し、日中に自治会長様から聞いた話と併せて、これから部会がどのように復興支援事業に関わって行くかを話し合いました。
調査では相談相手の有無や、行事への参加などのソーシャルサポートが心の健康に大きく影響をしているとの結果が報告されました。
この結果から、我々医療部会はどのように関わって行くかについて、参加者からの意見として、「医療部会だけでは解決しきれない問題もあるので、JCのスケールメリットを活用して(例えば建築部会と連携するなど)今後活動していくのが良い野ではないか。」、「泊まりで語り明かす。メンバーが地元の料理を振る舞うなどして食の交流を行うのはどうか。」、「仮設に住む人たちが外に出る機会を提供できれば良いのではないか。」など、多数の活発な意見が挙げられました。
今回も仙台例会に多数のメンバーにご出席頂き、誠にありがとうございました。
来週は大阪の地にて、医療刑務所の視察を行いますので、多数のご参加をお待ち申し上げます。
2014.08.25
8月例会のご報告
8月23日、広島の地にて8月例会を開催いたしました。
講師として山田英雄先生をお呼びし、「世界の核被災者」というテーマでご講演いただきました。チェルノブイリ以降の甲状腺癌の発症率の推移についてや、日本の医療技術をロシアの医師に教える活動のお話を頂きました。
また、翌日は広島大規模土砂災害のボランティア活動を有志で行う予定でしたが、雨のため中止とさせていただきました。災害現場近くまで行き、現状を視察して参りました。
今回ご参加いただいた多数の特別会員、現役会員の皆様、誠にありがとうございました。
以上、ご報告申し上げます。
2014.07.09
歴代部会長・アドバイザー会議のご報告
7月5日、岡山の割烹美作にて歴代部会長・アドバイザー会議が行われましたのでご報告致します。
まず、討議事項1)医療部会会則変更の件について話し合いました。第7条に入会資格は現役メンバーに限る意味の文言を入れること、第13条に顧問、特別顧問の資格として理事長経験の有無は問わないように表記することが決まりました。2)年会費改訂については、特別会員会費が現在収支マイナスで財政を圧迫しているため、次年度より会費を上げることが決まりました。3)55周年記念式典の予算積立については、周年をどのくらいの規模で行うのか現役メンバーでもう一度話し合い、必要であれば改めて予算積立について討議する事になりました。
また、活動報告事項1)カンボジア医療ミッション報告では、ミッションの冊子をお渡しし、活動報告を行いました。
最後に、沢山の歴代部会長、アドバイザー、現役部会員、オブザーバーにご参加いただき、盛会になりました事を御礼申し上げます。
日本青年会議所 医療部会
部会長 川上伸大
2014.06.22
あいち医療クラブとの合同例会について
6月21日、名古屋にてあいち医療クラブとの合同例会を行ないました。
4月下旬〜5月上旬に行なわれましたカンボジア医療ミッションの報告および、8月、9月例会の参加促進を行ないました。
また、講師例会と致しまして「NHK 介護百人一首」の司会者、小谷あゆみ様に「介護の達人は人生の達人」というテーマでご講演を頂きました。長年介護を続けている方の作った短歌から読み取れる気持ちの移り変わりや、介護専門職、介護される方の短歌から小谷様自身が得たきづきなどをお話頂きました。
あいち医療クラブの設営により40名近くの参加者が集まり、とても盛大な例会になりました事をご報告致します。
2014.05.22
カンボジア医療ミッション報告
今回のカンボジア医療ミッションでは、例年行っている医療ボランティアに加え、新たな試みとして浄水装置を建設する事業も行いました。また空飛ぶ車いす事業、保健省表敬訪問、JICA訪問も通年通り行いましたのでご報告いたします。
【浄水装置建設事業】
プノンペンから車とフェリーを使って3時間ほどの場所にあるプレップクローバウ学校にて浄水装置建設を行いました。隣接するメコン川は汚れており、清潔な水ではありません。きれいな水を供給することによって病気を防ぐことができるのではないかという観点からこの学校に浄水装置を建設しました。我々が来る1ヶ月前よりJCIカンボジアに依頼して建設をはじめていただいたおかげで、今回のミッション中に完成させることができました。
【医療ミッション】
医療ミッションは2日間行いました。1日目はプノンペン市内から車で2時間程に位置するソペルマンコル学校とラッスメイサマーキ学校に行きました。それぞれ300人程を歯科検診、医科検診、公衆衛生教育、抜歯などの歯科治療を行いました。
医療ミッション2日目は浄水装置を設置したプレップクローバウ学校を再び訪れ、700人程を対象に医療ミッションを行いました。ここはモデル校として複数年に渡り調査していく予定なので、フッ素洗口のやり方や意味などを教師にレクチャーし、我々が帰ったあとも継続してフッ素洗口が行える体制を作りました。
【空飛ぶ車いす事業】
「National Borey for Infants and Children」という障害児孤児院を訪問致しました。児童数は120名ほどで、病院に置き去りにされた子供や、この孤児院に置いていかれた子供たちを預かっているのですが、そのほとんどが障害児とエイズ孤児です。ここで車いすの寄贈を行いその後施設長と会談しました。現在は子供達に普段使う布おむつや外出用の紙おむつ、大人用の衣服(孤児の年齢は上がっており、成人も多数在籍しているため)が不足しているそうです。国家の予算も足りず、またスタッフも不足しているため、ギリギリの生活を送っているそうです。施設の子供達は皆歯が綺麗で虫歯がなさそうだったので施設のスタッフに質問したところ、おやつが予算の関係上あまり与えられない、毎日2回歯磨きをしてあげているとの事でした。
【保健省表敬訪問】
保健省の訪問では次官で歯科医師、歯科部門の長である方と会談をしました。1970年後半にポル・ポト政権が終わった頃には歯科医師はひとりもいなかったのですが、1979年より2013年まで、カンボジア国立大学の歯学科を卒業した人数は750名、私立の歯学科も近年出来て、150人の卒業生がいるそうです。来年よりカンボジアと連携した近隣諸国の間で、自由に開業ができるシステムを開始するとの事でした。また、我々の活動の経緯や目的を説明したところ大変興味を示して頂き、来年以降我々の活動を視察したいとのお話をいただきました。
【JICA訪問】
JICA訪問では、主に現在JICAが行っている水の事業についての説明をいただきました。カンボジア主要8都市の無収水率(配水した水に対して料金を徴収できていない水、盗水や配管漏れの指標となる)は非常に低く、特にプノンペンは6.5%とタイやロンドンより圧倒的に低く、「プノンペンの奇跡」と呼ばれる程水道事業支援が成功しているそうです。一方、都市郊外、農村地帯などはいまだ水道の整備は進んでおらず、雨水・井戸水を飲料や生活用水にしているところが多いそうです。井戸水も決して安全ではなく、土壌由来のヒ素が土壌に多く含まれているため、深く掘りまた井戸の側壁を頑丈に作らないといけないそうです。雨水は大きなカメに貯めて飲料やその他に使うのですが、雑菌が繁殖しているため、お腹を壊したり病気になる危険性が高いそうです。ここでも我々の活動をお話し、ご理解をいただきました。
2014.03.24
3月例会
2014.03.18
東日本大震災支援事業
2014.01.27
2014年度 日本青年会議所 医療部会 春季総会のご報告
1月25日、京都会議に合わせまして、2014年度医療部会 春季総会が京都美濃屋本店、竹茂楼にて行われました。総会におきまして、全ての審議が無事承認されましたことをご報告いたします。
総会後の講演会では西村周三先生をお招きし、超高齢社会に伴い認知症高齢者が急増する問題についてのお話をいただきました。また、懇親会では舞妓さんの芸を鑑賞しながら楽しく懇親を深めることができました。
本年度は医療部会創立51年目にあたり、次の50年に向けて新たなスタートの年です。部会を更に盛り上げるためにも、積極的に会員を増やし、また青年会議所会員に広く認知してもらえるよう広報活動に努めて参りますので、皆様ご支援の程、よろしくお願いいたします。
日本青年会議所 医療部会 部会長 川上伸大
2013.12.20
東日本大震災復興支援事業
2013年9月7日(土)に行いました、東日本大震災復興支援事業 「大谷地区仮設住宅訪問・仙翁寺訪問」のご報告を致します。