JCI日本青年会議所医療部会

部会長所信


【はじめに】

 2025年を皮切りに、団塊世代の人々の後期高齢者化時代に突入します。2035年からは、団塊の世代が平均寿命に達し、急激な人口構造変化が起こる試算です。一方、平均出生率は1.46人と低水準であります、また、2045年には、消滅の危機を迎える自治体も数多く試算されています。このような課題に対しての対応策として、例えばCRCCという考え方があります。日本版CRCC構想とは、「東京を中心とする大都市圏に在住する高齢者自らの希望に応じて地方に移り住み、地域社会において健康且つアクティブな生活を送ることです。また医療•介護が必要な時には継続的なケアを受けることができるような地域づくり」を目指すものと定義されています。
 我が国では1986年に世界保健機関より提唱されたオタワ憲章のトータルヘルスプロモーションを受け、具体的な指針である健康日本21にて、寝たきり予防・健康寿命健康寿命の延伸及び禁煙化についての取り組みが述べられています。2020年東京オリンピックを迎えるにあたり、オリンピック開催都市では禁煙五輪の開催がWHO・IOCより強く勧告されており、米国食品医薬品局FDAをはじめ数多くの学会より、副流煙の健康被害や喫煙による経済損失についての報告等エビデンスの蓄積が多数有ります。医療経済人として、自覚を持つことが必要です。
 我々日本青年会議所医療部会には、このような医療に関する時事問題について忌憚なく意見交換や相談ができる現役会員・特別会員の皆様が400名以上在籍するに至っています。又、我々の目標を明文化した羅針盤が設立趣意書です。しかし、時代の流れによる乖離も否めません。本年度の基本理念の1つである源点回帰は、創立55周年を控え、設立趣意書に立ち帰ろうという意味であり、“源流に立ち返る”あえて、“源”の字を使用しました。一人でも多くの会員の皆様に事業に参加していただき、意見を出し合い、より良きものを築き上げましょう。そのための魅力ある事業の実施運営を行ってまいります。
 そして設立趣意書の真の意味を知った時,“医療問題の山積みしている今日、吾々医薬全般に従事するJCメンバーは、JCの綱領を基盤として、相互の連携をとり、青年としての英知と勇気と情熱をもって日本の医療の正しい発展を担う”という、大道に何の障壁がありましょうや。

 共に歩こう、日本の未来の正しい発展の大道を。これが基本理念の大道無門の意味であります。

 一方、地震をはじめとする、自然災害は年々増加し、今や、日本全国どこで起きても、不思議ではない時代です。災害に対して、当事者意識を持ち対策を考え講じることで、免災、減災につなげることも、医療部会のネットワークで実現可能と確信しております。
 又、我々が今、取るべき行動は、心をひとつにして力を合わせると同時に、設立趣意に賛同するActiveな現役会員を一人でも多く増やすことです。
  一年間の運動を通じて、会員一人ひとりが医療人としてJAYCEEとして成長し、一段高い55周年に進めるよう源点に立ち返り、ともに“大道”を歩んでいきましょう。
仲間を信じ感謝を忘れずに。

【創立55周年企画に向け、組織設立趣意に源点回帰しよう】

 日本青年会議所医療部会は、様々な特色や背景を持った全国各地のLOMから、医療に携わり、志を同じくする者が一同に会している団体です。設立時から54年、源点に回帰することにより、創立の志に触れ、揺るがない部会運営が必要です。そこで、本年度は、会員相互が尊重し力を出し合える組織力の構築を目指します。各種会議の運営、活動の内外への発信など、多くの会員同士の交流を通じ、互いに切磋琢磨し、腹を割って話し合う信頼関係を築き上げ、今年のすべての事業を成し遂げられる源点回帰した組織の一体化を目指します。

【災害医療の現状を知り、医療部会だからこそできる減災・免災・支援対策を考えよう】

 2011年3月11日に発生した東日本大震災以来、毎年のように、日本各地で、地震などの自然災害が頻発し、どれも予測不能な災害です。医療部会、医療者目線で、減災・免災・支援対策を考えてまいりましょう。我が地域のために、ひいては日本国家のためでもあります、共に学ぶ機会を通じて減災・免災・支援対策の構築に努めていくことにも模索していきます。

【源点回帰し、設立趣旨に基づいた会員拡大】

 日本青年会議所医療部会には54年間連綿と続く歴史と伝統があります。この歴史と伝統は先輩諸氏が青年会議所運動に邁進して積み上げてこられた賜物であります。それ故、日本の医療の健全発達に寄与されてきた特別会員の先輩諸氏との交流し、我々現役会員の活動をより盤石なものとし、先輩諸氏の培われた知恵と情熱を余すところなく受け取り活かすため、歴代部会長会議、アドバイザー会議を実施します。
 本年度は先輩諸氏との積極的な交流をさらに促し、源点回帰に取り組んでまいります。また先輩諸氏のご紹介で設立趣意に賛同いただいたActiveな会員を一人でも多く部会へ招き入れる会員拡大は、より素晴らしい部会の未来を確立することになると確信しております。
 交流と会員拡大に取り組むことで、設立趣旨に基づいた医療部会の運動の輪を拡げていきたいと考えております。

【法制を遵守し、医の倫理を確立し高めよう】

 青年会議所は、『まちづくり』や『ひとづくり』を実践する団体で、地域に根差した活動をすることに意義があります。自分たちが暮らす地域の医療・介護の未来をより明るい豊かなものにするため、我々が継続的な自己研鑚を重ね、地域のリーダーとしての資質を向上させていく必要があると考えます。我々医療者は“命”と向き合う職人です。故に他業種より、多くの法制で規制を受けています。本年度は、医の倫理を確立し高め、医療者医療者としての資質・倫理観の向上目指します。

【歴史のある事業には継続されてきた意味がある、部会ありきの事業を通して友情の輪を拡げよう】

 我々医療部会は、過去20年以上海外への医療支援活動を行ってきました。その活動は、アジア各国の医療従事者との交流、極東アジア地域における貧困地域での医療支援、公衆衛生教育等多岐に亘り、その時々のニーズに沿った活動を展開しました。近年においては、カンボジアの貧困地域への医療支援活動を続けており、昨年で12年目を迎え、この間カンボジアは大きく経済成長をとげ、JCIカンボジアの創立、チャットモックJCの設立もあり双方の団体に医療支援活動を行い、比類なき伝統を構築されてきました。その一方、我が国に目を向けてみると、被災地域で支援を求めている人々や、国内では手術不能で海外渡航手術に一縷の望みを託し待機しながら死と壮絶に闘っている人々が大勢います。“ 灯台下暗し ”時には、遠く世界に目を向ける必要もありますが、まずは身近な我が国、日本での医療充実を計ることも大切なことです。それこそがJCの理念である“まちづくり”“人づくり”につながると確信しております。目先ではなく10年先を見据えた医療者としての倫理観とJAYCEEの誇りに満ち溢れた事業に邁進して参りましょう。国際医療支援を通して学びや気づきは、必ずや、災害事象に直面したとき、真価が発揮されるものと、確信しております。部会ありきの事業を通して友情の輪を拡げ55周年に繋げよう。

【結びに】

源点回帰、大道無門
〜腹を割って話そう〜

医療部会のメンバーが源点に回帰し部会の力を信じ、日本の医療の正しい発展を担うという趣意の大道を歩む。そのためには、仲間と顔を合わせ、腹を割って語り懇親を深めることが一番重要なのです。全国の同じ志を持った仲間が、LOMとは違う環境で切磋琢磨しお互いを刺激し合い成長していけるよう医療人としての誇り、倫理感に溢れた部会にしていきたいと考えております。

共に大道歩もう。

柔よく剛を制す。

𠮷村大樹

2017年度 日本青年会議所医療部会
第54代部会長 𠮷村大樹